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コンソーシアム 気仙沼の高校生と展示会に行ってきました【教育総合展示会編】
今年度も未来の技術やサービスが集まる展示会を地元企業と視察し、一緒に学び合うプログラム「東京旅!学びの未来アドベンチャー」を実施しました!(主催:気仙沼学びの産官学コンソーシアム)今回は2024年5月に実施した、未来アドベンチャー「EDIX東京2024編」の実施後レポートをお届けします。
2日間の学びの旅へ!@東京
EDIX東京とは日本最大級の教育総合展です。幼児教育〜社会人の人材育成まで、幅広い世代を対象とした教育コンテンツ/プログラム等が展示されています。今回はこの展示会に、気仙沼市内の高校生10名を連れて、1泊2日の学びの旅に行ってきました。
未来アドベンチャーとは:
社会の最前線の課題を先取りし近未来の問題解決に取り組む技術やサービスが一堂に会し、商談や情報交換が繰り広げられる展示会。そんな展示会を、地元の高校生と地元の企業の経営者が一緒に視察するプログラムです。
今回は「教育」総合展の視察ということもあり、有志で集った参加者10名のうち、なんと半数以上が教員志望の高校生でした!残り半数も、教員という形ではなくとも「教育」への興味関心が高い高校生たちが集ってくれました。
<展示会視察の感想>
- 最新のICTを活かした教育について知ることができ、進化し続ける未来が楽しみになった。
- 様々な展示会のブースや講演を聞く中で、「多様性」というキーワードが強く印象に残った。元々教員になりたいと考えていたが、「異なる特性を持つ1人ひとりに寄り添える」教員になりたいと思うようになった。
- 同じ教員志望の学生や、教育に興味のある学生同士で交流が出来たことも刺激的だった。
学びの旅を終えた後は…気仙沼で報告会ワークショップを実施
1泊2日の学びの旅から帰った後は、学びのアウトプットの場として報告会を開催しました。今回は、気仙沼市内の現役教職員、教育委員会の職員、教育系コーディネーター、教員志望の学生たちをお呼びし、ワークショップ形式(参加型)の報告会を実施しました。
<報告会ワークショップの感想>
- AIをフル活用することが果たして本当に良いことなのか、デジタル化が進む中で、紙媒体で残していくべき教材とは何か、教員のあるべき姿とはどのようなものなのかなどについて、批判的かつ多角的に様々な立場の人と意見を交わすことができました。今日のワークショップを通して、紙の教材に感じる「あたたかさ」と、生徒一人一人に寄り添ってくれる先生の「あたたかさ」は、どんなに時代が変わっても残り続けてほしいと思いました。(プログラム参加生より)
- 高校生が実際に教育や学校に対して抱いている思いを聞くことができて良かったです。高校生ならではの視点やさまざまな発想、そして熱意に感心させられました。(教育委員会職員)
- 高校生が出してくれたアイデアが新鮮でした。なんですか!あの「週1リモート授業」のアイディアとか。良すぎる。とても私の頭では思いつかない。あのような意志ある学生と会えたことに、力をもらえました。(市内高校教員)
ワークショップ内にて、現役の教職員の方々と高校生たちの「腹を割った」対話が繰り広げられていました。展示会での学びと、実際の教育現場の話を照らし合わせていく中で、高校生たちの学びが深堀りされていく様子が様々な場面で見られました。そして、先生方をはじめとしたワークショップ参加者もまた、高校生たちの熱量や視点から気付きや学びを得ていたようです。
今回は「教員不足」という大きな社会背景もある中での、教育総合展への参加でした。もちろん教員以外にも教育に携わる道は沢山ありますし、必ずしも今回の参加生たちに教育の道を目指して欲しいと思っている訳ではありません。 ただ、目指したい夢を「いつか」と括らず、今すぐにでも足を踏み入れてみてほしいと思っています。なぜなら「自分自身の目で見て・実際に体感してみることでしか分からないこと」で世の中は溢れているからです。本プログラムも高校生たちにとってそんな機会にしていけたらと思います。
(文・そのか)