ちょこっと記事
まるゼミ誕生まで②~生きがい働きがいを暴く~
じもとまるまるゼミのリリース前後1年分くらいを
加藤拓馬が一気に振り返るコラム・シリーズ「まるゼミ誕生まで」
前回のあらすじ
踊り場で泣いてる場合じゃない。
2016年12月19日。中井小学校校長室。
「地元の漁師、大人たちのね、生きがい、働きがいを暴くことが大事だよね。
なんのために生まれ、なんのためにこの仕事をしているのか、
『感動』がどこにあるのか、
それを丸裸にするのがまるオフィスの役割だと思うんだよね」
えいき先生が地元中高生向け漁師体験「すなどり先生」について、フィードバックをくれる。
気仙沼の「かっこいい大人」のひとりだ。
この部屋には先生が大好きなミニカーやエレキギターもあって、異色の校長室だ。
そして子どもたちが集まってくる校長室。
「大人って楽しいんだぞ!」という姿を子どもたちに日々伝える校長先生だ。
人間の生きがいをえいき先生はこう語る。
「自分の好きなことで 人の役に立ててる仕事に 一生就くこと」
おぉ。こちらも熱を帯びてくる。
先生はなんのために生まれ、誰の役に立つ仕事をしてるんですか…?
「俺はぁ、やっぱり子どもたちの笑顔をつくるために生まれてきたんだなぁ」
しびれる。
決めた。
新企画案「じもとまるまるゼミ」の学びのテーマはこれだ。
従来の案「地元のくらし方・はたらき方」を消して、
「地元のくらしがい・はたらきがい」とした。
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経営未来塾の終盤、もう吐けるものがないことを悟った私は何かを詰め込まねばと珍しく読書を始めた。
それが『未来を変えた島の学校』(岩波書店)だった。
島根の離島、海士町の学校の話。
岩本悠さんに会いたい。
そう念じていると不思議なもんで、卒塾の翌月、NHKの収録をきっかけに岩本さんが気仙沼にやってきた。
NHKの収録は1月に終わったが、これはチャンス!と市職員の神谷さんらを中心に、瞬く間に気仙沼の市&市教委&NPOの教育視察企画 to 海士町が立ち上がった。
2月、ついに、あのまちづくりの先進事例の中でもボスキャラである海士町に上陸することになった。
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ここ1年「協育」だなんだ言い始めたはいいものの、
どういう地域でありたいか、ばかりで、
どういう人材を育てたいのか、
そう言えばそんなこと考えたこともなかったのかもしれない。
新たな領域に足を踏み入れると、視野を大きく広げてくれる出逢いがわんさか待っている。
(加藤拓馬ブログ「遠東記」より)