ちょこっと記事

探究学習をはじめた気仙沼の中学生が夏休みに自主的に地域に飛び出した話

中学生が動く動く

8月19日、夏休みも残すところわずか。久々の晴れ。1学期の総合学習で計画した探究プロジェクトを実行に移す中学生たち。

午前。唐桑中学校の3年生。
遊歩道オルレコースの撮影と浜清掃がしたい!と女子生徒5人が集まりました。海を崖の下に見ながらリアス式海岸の森の中をきゃっきゃと言いながら歩いていきます。


(私は後ろからついていくだけ。)


(人より遥かに大きい津波石。)

続いて浜に到着。

たった10分くらいで彼女たちが持参したスーパーの袋はすぐいっぱいに。流れ着いたペットボトルのごみが多いですね。おそらく津軽海峡を抜ける海流に乗ってきたのでしょう、中国や韓国のものも流れ着くから、もうどうしていいのやら。

そうそう、取材に来てくれた地元紙の記者に「なんでジャーナリストになろうと思ったんですか?」と逆に詰め寄る中3生がいて、なんか嬉しかったです。

唐桑中学校3学年では、先生が「夏休みを使って自主的にフィールドワークに行っておいで」という空気をつくってくれたため、学年の多くの生徒が動き出しました。

この浜清掃グループ以外のグループ/個人は、地域の人にヒアリングや取材をしてみるというプチアクションが多かったです。地域のお菓子屋さんや、小物づくりをしているおばちゃんたちの工房、牡蠣養殖の漁師、そして野鳥に詳しい方…と、ジャンルはそれぞれの探究テーマに合わせて多種多様。

残念ながらお盆前後の異様な長雨で断念した中学生企画もありました。

(8月6日、工房「Coco唐」さんを取材)

(同日、牡蠣養殖の漁師やっくん)

(8月10日、「おかしの花子」さんにヒアリング)

中学生が小学生と地域をつなぐハブに

話を8月19日に戻しましょう。午後。松岩中学校の3年生。

小学生のための自習スペースをつくりたい男子生徒と、小学生と昔遊び体験をしたい男子生徒がコラボ。彼らは松岩公民館に小中学生6人を集めて、夏休みの宿題をやる会&遊ぶ会を実現させました。その名も「魁☆松岩塾」!(なぜそんなマンガを知ってる…)

ここの館長は気仙沼で校長まで務めた元学校の先生で、公民館の皆さんも中学生たちの企画を快諾&全面協力してくれます。

1時間弱の自習タイムはあっという間でした。小学生の課題のまる付けをやってあげる中学生の姿も見られて、ほっこり。さて、後半は松岩老人クラブの皆さんがやって来ます。おはじきとか紙鉄砲づくり、紙ヒコーキづくりを教えてくれて、小学生から大人まで一緒になって本気で遊びました。最後は体育館で横一列に並んで、みんなで紙ヒコーキがどこまで飛ぶか競ったりして。

最高でした。

夜。気仙沼の有志の先生方にオンラインで集まってもらって、「先生の探究ラボ」と言います、そんな今日の素敵な出来事を共有しつつ。どうやったらもっと探究学習が広がっていくか作戦会議をしました。

(後日、地元紙「三陸新報」に仲良く並んで記事になりました)

じっくり話す相手になれる

気仙沼では他にも鹿折中学校が有志の中学生7〜8名で「マイプロジェクト部」を結成。夏休みに、ワークショップやフィールドワークを重ね、一人ひとりが探究したいテーマについて考えました。

(8月10日、海の市にて観光DMO「気仙沼地域戦略」さんにヒアリング)

さらに、8月は私たち探究学習コーディネーターが「探究ウィーク」なる新企画を打ちまして、内湾エリアのシェアスペース「スクエアシップ」で希望する中学生の探究学習の相談を受け付けました。希望者が2人しかいなかったので、それぞれじっくり話が聞けました。

「今日は楽しかったです。こういう話ってじっくり話す相手いなかったので」

「防災×歴史」という探究テーマの階上中学校の3年生が帰り際にさらっと言ってくれました。これって中学生に言われて一番嬉しい言葉かもしれません。

中学生たち、動け動け。

焦らなくていいし、密は避けた方がいい。まばらでいいから、疎でいいから。

着実にじっくり小さな一歩を楽しんでください。

(文・たくま)

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